「セルフ・キャリアドック」とは、企業がその人材育成ビジョン・方針に基づき、キャリアコンサルティング面談と多様なキャリア研修などを組み合わせて、体系的・定期的に従業員の支援を実施することを通じて、従業員の主体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組みです。数年前から厚労省の助成があり就業規則に規定された企業も多いのではないかと思いますが、何のために導入しどのような効果が得られるのかよく理解できないと言われる事業主もいらっしゃます。
セルフ・キャリアドックがどのような課題に解決につながるのか、有効なすすめかたをご紹介します。

従業員のにとっては自らのキャリアを考えることで、仕事に対するモチベーションの向上につながり、企業にとっては人材定着や従業員の意識の向上、それに伴う組織の活性化につながります。
働く人材にとっては、雇用環境が変化し職業人生のなかで何回か職場をかわることが普通になってきましたし、組織もその成長によって事業内容や業務の変化に伴い必要となる人材が大きく変化することがあたりまえになっています。そのような環境では従業員自身が定期的に職務能力を見直し今後どようなキャリアを歩むべきかを考え、身につけるべき知識、能力、スキルを主体的に身につけることが求められます。キャリア形成の課題認識やキャリアプランの作成や見直しを支援することがセルフキャリアドックのねらいです。

このようにご紹介すると転職を推奨しているように思われますが、組織に所属していても年齢や家族の環境、役職の変化に伴い『仕事』の内容が変化することは少なくありません。
またの知識や能力、スキルはすぐい身につくものではありません。役割によって新しいスキルや能力を身に付けることが求められることを考えると定期的に組織の制度の中でキャリアコンサルティングを受ける機会は従業員に安心感を与えモチベーションの向上につながります。
また、組織とっても自社の従業員のはなしから『組織の課題』に気づくよい機会になります。
外部のキャリアコンサルタントを活用することで客観的に自社の課題を抽出する良い機会になります。
では具体的にどのようにすすめたらよいでしょうか。

キャリア研修
セルフキャリアドック制度の意味や組織としてどのようなことを期待して実施するのかを従業員に説明し理解を求めます。またキャリアコンサルティングに向けて各自のキャリアの棚卸やキャリアの目標それにむけたアクションプランの作成などを実施します。
キャリアコンサルティング
従業員とキャリアコンサルタントが1対1で面談を行うことでそれぞれの従業員の課題を整理し解決のご支援をします。キャリア研修で実施したキャリアの棚卸やアクションプランをもとに内容を確認します。
この時間で各自のアクションプランから具体的な行動へ移すためのご支援が中心となります。
※キャリアコンサルタントとは・・・
個々人の適性や職業経験に応じて職業設計を行い、これに即した職業選択や能力開発を効果的に行う専門家です。
フォローアップ
組織全体で計画的に振り返りを行い、管理職や上長が中心となった従業員の課題解決を実施します。
自社内で計画的にすすめることに不安を感じられる場合にはお問い合わせください。
経験豊富なキャリアコンサルタントがご支援します。